朝6時起床。
さすがホテルは快適だ。ぐっすり眠れて疲れも取れた。
石鎚山のロープウェーはこの日8時20分に動く(時期によって違う)、
第一便に間に合わせたいので、さっさと準備をして6時半には出発。
↑昨日とは打って変わって雲はほとんど見えない。
買っておいたパンを食べながら、山道を走る事1時間半。
ぐっすり寝たおかげで、体調はばっちり(*´∀`*)
↑渓谷沿いに紅葉が見えてくる。
↑やはり標高をあげるとすっかり山は秋模様。
駐車場は700円。管理のおじちゃんがめちゃくちゃ話しかけてくる。
24さんが話しているのを横目に準備。どうやら昨日遭難者が出たらしい。
無事下山してきたらしいけど、車が故障してJAF待ちだとか。
↑道路右側の階段からロープウェー乗り場に向かいます。
↑ちょうど発車時刻。
慌ててチケットを買って乗り込むと、登山客の他に揃いのジャンパーを着た従業員の方々。
結構大きなロープウェーはそこそこの人口密度になる。
さて、一気に1,000m程登りますよ!
↑ロープで釣られているだけなので、本当に空を飛んでいるかのような不思議な感覚。
↑あっという間に向こうの山を見下ろす位置に。手前の山も紅葉してきました。
「こんな登ってしまったら、自分の足で登る分残ってるのかな?」
「標高1,920mで、ロープウェイの降り口が1,280mくらいや。確か最初は少し下るはず」
「標高差700mに+αか。まぁいけるやろう」
「ここは鎖場が4か所あって、最後の三の鎖は結構厳しいし50mくらいある」
「テレビで見た事ある!崖みたいなとこだよね、面白そう(*´ェ`*)」
「せや。まずは試しの鎖で腕試しして、どこまで挑戦するか考えよう」
「つーても24さんは全部登った事あるんだよね?」
「まぁ仕事柄腕力には自信あるからな。その時の連れは無理っつって迂回路行ったで」
「ほーん( ゚∀゚)」
「…まぁ待て待て、試しの鎖でどんなもんかやってみてから考えような。全部登る必要は無いんやし」
いやいや、これはもう全部登るしかないでしょう!というのが多分顔に出ていたと思われる(^ω^)
24さん的には一つ二つ登る程度かなと考えていたみたい。
腕が疲れて最後に力入らなくなるよりも、最初から三の鎖だけに絞ってもいいんじゃないかと。
私は俄然登る気でしたがね!だって鎖場あんまり無いじゃん、面白そう!(*’∀’)=3
とりあえず試しの鎖を登ってから考えようという事で。
そうこう話していたらロープウェーも終着駅へ。
↑降り場から舗装路を少しあがると広場になっていた。雲無いねー良い天気!
8時40分、登山開始!
登山口を見ると、早速綺麗な紅葉がお出迎えしてくれた。
↑山の紅葉は気温差が激しいので、下界よりも鮮やかに色付くんだそう。
落ち葉の積もる登山道に足を踏み入れる。
台風の後で心配だったけど、ほどよくしっとりした落ち葉のクッションがふかふかして気持ち良い。
天気が良いので紅葉が光に透けて、まさに黄金色のトンネルになっていた。
ゆるやかに下りが続く。
私達の他にも登山客は登っていたけれど、意外と前後に見える距離には誰もいない。
↑9時、成就社へ。
↑あまりに綺麗に山が重なっていたので撮らせて頂きました。
お参りを済ませたら、門をくぐって奥へ。
さらに色付く景色に気分は上々(*´∀`*)
今日の先頭は24さんです。なんとなく。
私が後ろで写真撮ったり落ち葉踏んで遊んでたり、
今回下山までに結構時間かかっちゃったのは私がフラフラしてたからだと思います。
「綺麗だねぇ」
「せやなぁ」
「楽しいねぇ」
「せやなぁ」
光が透けて本当に綺麗なんだわ!(*´∀`*)
黄色の所は光って黄金色のようだし、
オレンジはもう私の好きなオレンジですよ(*´Д`*)
地面はふかふかだし、風が無くて日陰でも動いてて丁度良い気温だし、
楽しい、楽しい、楽しい(*´∀`*)
「じゃじゃーん。新しくグローブを買いました」
「ほーええやん。正直、軍手で九州に来た時は舐めてるなと思っとったで」
「なんと。そう思ったのなら言ってなー」
「失敗から学ぶべきや」
↑POLE WARDSのグローブ。ロゴが可愛い。フリース素材で暖かい。
ポールワーズ インナーフリースグローブ
一日動いてみて思ったけど、軍手とは比べ物にならないくらい快適でした。
思ったよりも蒸れないので、一日中はめっぱなしでも全然オッケー。
冷え症の人は確実に持ってた方がいいと思った。
1時間くらい歩いたところでちょっと休憩。
行動食として柿ピー食べてる24さんの横で写真撮る。
↑加工無し!まさにこの色で本当綺麗!!(*´∀`*)
ハフハフ(*´ェ`*)うっとり
「しょうこさん、山でとっていいのは何だけか知っとる?」
「思い出だけ!」
「あほう、誰から盗るんや。撮っていいのは写真だけ、残していいのは?」
「足跡だけ!」
「正解!」
「拾っていいのはゴミだけ~、持って帰るのは思い出だけ~(*´∀`*)」
休憩中に追い越して行ったソロ男性やペアの二人も、少し行った先でそれぞれ休憩してました。
ちょうど休憩ポイントだったみたい。
24さんは一度登ってるからだいたいわかってたんだろうねぇ。
あとトイレ休憩したかったみたいで。いいよね男性は(´・ω・`)
休憩を終えてから再びしばらく歩いていくと…
↑試しの鎖だ!
24さんは20mくらいと言っていたけど、帰って調べたら74m。
終わりがどこだかよく見えないくらいです。思ったよりも結構長い。そして壁。
「登れる?」
「行ってみる!面白そう!」
「よっしゃ、先登りぃ」
「はーい」
万一わしが足滑らせた時の為にと、24さんが先頭を譲ってくれた。
「ゆっくりでええんやで~、ちゃんと足を乗せて、一歩一歩確実にな」
「はーい」
必ず片手は鎖を握るようにして、片足ずつ確実に場所を決めたら一歩ずつあがっていく。
見た目は壁みたいだけれど、結構足を乗せる取っ掛かりはあるので、
滑る事もなく順調に登っていける。
↑さすが24さんはサクサクと登ってくる。
「早い」
「そりゃ2回目やからな。こういうのは勢いでヒョイヒョイ登った方が楽」
「私にはゆっくりって言ったのに…」
「まぁ、しょうこさんはゆっくりの方がええんちゃう?」
10分くらいかなぁ、難なくクリア!
簡単とは言えないくらいの難易度で、いいぞいいぞ、楽しいぞ(*´∀`*)
↑そしてご褒美タイム!
登った先はちょっとした山の山頂みたいになってて、絶景かな絶景かな。
↑紅葉が!!!向こうの山が赤い!
↑写真じゃ伝わらない~~~けど、すごい鮮やかで幸せな気分になるよ!(*´∀`*)
↑頂上に小さなお社が。
「台風のせいで旗がぐしゃぐしゃや~」
「直したろ」
絡まったというレベルでは無かったので、一度外して綺麗に伸ばしてから再装着。
↑しゃきーん(*´∀`*)
この後、振り返る度にこの旗が綺麗に翻っていたらしい。
私の視力ではちょっと見つからなかったけど、24さんはしきりに
「直した旗がヒラヒラしとる」「オレはあの旗を直す為に山に呼ばれたのかもしれん」と言っていた。
↑山頂が見えた!丸で囲った建物が鎖場の所らしい。
せっかく登ったというのにまた別の鎖で降りなければならないらしい。
「これって登らなくていい鎖場だったのか」
「だから試しの鎖なんやで」
↑降ります。
でもこの調子なら鎖場も楽しめそうだ!
グローブも滑らないし、確実に登っていけば大丈夫そう。
そんなわけで、一の鎖も挑戦していこうという事に。
「大丈夫?最後の鎖まで体力残しておかなあかんよ」
「だいじょーぶ」
一の鎖は33m。試しの鎖に比べたらあっという間の短さで軽々クリア。
お遍路しているおっちゃんが悩みに悩んで、私が登ってるのを見て後ろから登ってきた。
独り言っていうか、思ってる事全部口に出してるタイプで、
いや一人旅だとそうなるのわかるので私と24さんは何もいえず(笑
そんな体力無いからやめとこうかな、でも折角だし一つくらいは登っておこうかな、
なんだか見てたらいけそうな気がしてきたとか、杖が邪魔だとか足が滑るとか、
もうね、全部ダダ漏れ。ばくしょう。
「24さん近い近い、もうちょっと距離あけて登ってな」
「そうしたいんやけどおっちゃんが迫ってくる笑」
「マジか。わかった必死に登るわ笑」
二の鎖は65m、もう紅葉も無くなり冬山の様相。
さすがにお遍路おっちゃんは迂回路に向かった模様。
↑さっそく凍ってますね\(^o^)/
↑樹氷あったくらいです。
あんまり状態悪いようなら迂回路行くよって言われたものの、
鎖は左右に分かれてて、凍っていない場所を選んで登っていけそうな感じ。
↑24さんに写真撮られまくってた。私はわりと真剣に必死だったので全く気付かず。
↑相当モタモタしてたので、24さん暇やったんだろうなぁ…。
最後の三の鎖は68m。
どうもこれだけ登る人も多いみたいで、登り口には今までの鎖場では見なかった登山客が集まっていた。
↑順番待ってる。
↑よっし、それじゃ行きますか!
↑途中でちょっと手を離せそうな所があったので、後ろを振り返るとほぼ真下に24さんがいる。
↑そして眼前に広がる景色!
↑まだまだ続く鎖場。右半分は凍ってて駄目ですね。
↑つららに氷。うっかり足を乗せると滑ります。
片方の鎖で登っていくと、氷のエリアに突入してしまう事も。
ちょっと下の所でもう一つの鎖に移動して、再び上を目指す。
そんな感じで左右の鎖を使いつつ、足の置き場を考えながら登っていきます。
↑もう少しですね!
登り終わりに横に繋がる道を見逃してて、
鎖の終着点、立ち入り禁止のフェンスまで登ってしまう。
「しょうこさーん、どこまで行くんやー」
「Σ(゚Д゚;)ハッ なんやこれどっから出るんじゃ」
「おりてこーい」
「そっちかーい、折角のぼったのにぃぃー」
↑12時、石鎚神社!到着。ここは弥山でお社や山小屋、広場があります。
↑写真で良く見る石鎚山の山頂はあの尖った所。
またそこに行くまでが岩場というか、
ナイフリッジというらしいんですが、尖った岩の斜面を歩いていかなければならない。
もう完全に到着したと思って気を抜いたので、
ここでもモタモタ…モタモタ…
両側が崖なので、ちょっと足を滑らせたらコロコロ転がっていきそうな感じ。
↑さっきの鎖に比べたら楽勝なのだが(*´Д`*)ヨイショヨイショ
↑風が無いからいいけれども、風あったらしんどそうだわ。
↑わーい\(^o^)/内心ビビってました笑
24さんにだいぶ待ってもらいつつ、とりあえず自分にできる精一杯でひたすら進む。
あ、嘘です途中で氷割って遊んでました(・∀・)
↑12時20分、石鎚山の最高峰、天狗岳(1,982m)登頂!愛媛最高峰&西日本最高峰の百名山です!
↑南尖峰
↑弥山に戻って天狗岳方面。弥山の広場まで写っている。270°くらい撮れてるんじゃ?
新しいカメラのパノラマモード、面白いけど安定していない(´・ω・`)
満足したらお昼ご飯といきましょう。
広場的な所は結構な賑わいで、ラーメン食べたり、なんだか炒め物作ってるグループもあった。
平らで広々だから、風さえなければなんでもござれですな。
↑ランチパックがパンパン。他のパンは平気なのになぜかこれだけ。
↑温かいコーヒーを飲もうと思って、バーナーと缶コーヒーを持ってきました。
↑山頂で温かい物が飲めるなんて(*´Д`*)
コーヒーを飲みつつ、ミルクパンをかじる。
昼過ぎても雲一つ出てこない良い景色。
1時間くらいのんびり過ごしたら下山開始。
↑山が赤いって、本当に赤い。
写真で見るよりも色鮮やかで、新緑とはまた違った魅力。
これは、紅葉狩り、ハマっちゃいそうだよ(*’∀’)=3
帰りはさすがに鎖場はやめて迂回路でおりましょう。
あの凍った場所で登山者とすれ違いは危ない。
↑迂回路はとても人工的な作り。
そりゃそうか。
本来の道が崖をよじ登ってるわけで、それ以外の道は崖に無理矢理でも道を作るしかないんだから。
崖に取りつけたような金網の通路は、崖側に手すりが無くて結構怖い。
↑マジマジとつららも見てしまう。
↑今から登る人を遠目から見上げる。あんな所登ってたんだなー!
↑給水所なのにホースからの水凍ってる\(^o^)/氷の柱になってた。
再び紅葉のトンネルを通って、ご機嫌に下山。
↑冬山から秋山に戻ってきたー(*´∀`*)
↑落ち葉が鮮やかで、本当に綺麗。
↑これは下界に近い所の落ち葉なんだけども、色が全然違うね。
気温差が少ない下界は赤く色づく前に枯れ葉になっちゃうんだって。
↑ニコッ(*´ェ`*)
↑綺麗なグラデーション。
成就社まであと30分くらいかなーという所で、
明らかに登山目的じゃない格好をした男女ペアに出くわす。
女性は白いパンツに甲の浅いパンプス、男性もジャケットコートで先の尖った靴、
遊園地デートのような2人は明らかに薄着で手ぶら。
ちょっと戸惑う我々。
彼女の手を引いていた男性が24さんに声をかける。
「山頂まであと30分くらいで行けますか?」
「山頂?え、どこの?」
「いや、この石鎚山の」
「いやいやいや、あと3時間くらいかかりますよ」
「え、本当ですか。(彼女に向かって)引き返そう」
「その方がええと思います(´・ω・`)」
「ありがとうございます」
「山頂ってどこの山頂かと思ったわ。オレの知らん低い山頂があるのかと」
「紅葉が綺麗でついつい歩いてきちゃったのかなぁ」
「とか言って、2人ともすごいアスリートだったりしてな笑」
「実はトレイルランの選手で、あの装備でも軽く登っちゃったりして笑」
「引き返すの早いしなー」
すでに二人の姿は見えない。意外と健脚なのかも。笑
↑15時過ぎ、成就社に戻ってきました。
成就社まで来ると、ロープウェーで紅葉狩りに来ている普通の観光客も見られる。
昔富士山に登ったのよーというおばちゃんと歩きながら、乗り場の広場まで戻って来た。
↑15時半には下山完了。お疲れ様でした!
登りに3時間半、下り2時間。
鎖場でモタモタしてたからだと思うけど、
24さんの予想よりも時間がかかったらしい。
16時20分のロープウェーに乗りつつ、この後どうするかを話し合う。
「うーん、明日剣山行く?」
「行きたいなー、良い天気だから登りたいなー」
本当は今日は高知入りする予定だったんだけど、
剣山登るなら高知は諦めるしかない。
剣山に近くて、温泉がある道の駅…道の駅・ことなみを目指しましょう。
と、思ったら信号で止まった真横に温泉発見。
とりあえず先にお風呂入っちゃおう。
↑天然温泉 武丈の湯(500)
とりあえず汗を流して、これで心置きなく宿営地に向かえる。
高速道路を使って突っ走る。
↑19時、吉野川SAでカツカレー。
↑20時半頃、道の駅・貞光ゆうゆう館に到着。遅くなってしまった。
トイレに行ったら、お、見たことある風景があるぞ!
宮崎ナンバーライダーのテントを発見。
バイクと装備を見るからに、多分おっちゃんライダーだろうと判断。
もう真っ暗で静かだったので多分寝てる。真相は明日へ。
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