朝5時に目覚ましをかけていたけど、4時には起床。
いろいろ不安なので地図を再確認。
↑おはよう十勝岳!噴煙があがっているだけで雲は無い。最高じゃん!
↑外に出ると昨日よりテントが増えてた。
テントは夜露でびっしょり。自転車もビチャビチャだ。
またオイルが取れてしまうのでは…(;´Д`)
登山終わったらまた自転車屋さんに持って行った方がいいかもな。
↑おにぎり2つで朝食。
地元でも登山行く時はおにぎり2つをお昼に買っていく。
3つだと動けなくなるので2つがちょうどいい。
米は腹持ちがいいので、できれば毎回おにぎりにしたい所なんだけど、
コンビニおにぎりは日持ちしないのが難点である。
今回は買った時にいい感じに賞味期限が長かったので助かった。
昨日の奥さんが登山の師匠だというライダーが声をかけてきた。
「やっぱり登る人は早いね」
「あれ?お兄さんも?」
「いや、僕は朝風呂。ここの温泉気に入っちゃって。昼間はどっか走ってくるけど連泊する」
準備体操をしていたら、白銀荘の方からチリンチリンと2人の年輩男性がやってきた。
明らかな登山者、これから登る人だ!
「十勝岳ですか?」
「そうです」
「途中までご一緒していいですか?」
「もちろん」
十勝岳への登山道は望岳台がメジャーでして、白銀山荘から出発してもそこに合流する
ただそこへ経由する道、熊が出そうで怖かったんだよね!熊にビビり過ぎだからね!
↑4時50分、出発します。今から行くぜ十勝岳!
↑キャンプ場左奥から登山道へ入る。うっそりしてて怖い。
群馬在住の2人、テント張らず白銀荘に泊まっていたらしい。
片方(先頭)は明日のトムラウシで北海道の百名山制覇になる。
今回の遠征で幌尻岳、十勝岳、トムラウシを達成だそうだ。
もう一人は明日のトムラウシは待機らしく、話しぶりからも初級者っぽかった。
先導がしっかりルート確認してくれるので、後ろ2人はお喋りしながら楽してついていく。
↑すぐに木々の背が低くなり、見通しの良い道に。
結構大きな沢を渡ったり、また木々の間を歩いたり。
↑登山道の印がわかりやすい。
「先駆者はいますか?」
「4時前に鈴の音は聞こえたんですけど、登山客は見てないです」
「そうですか、やっぱり望岳台からの人が多いのでしょうね」
ヤマケイの出している詳細地図を見せてくれたので、
美瑛岳方面のルートに難しい所はないか聞いてみる。
まぁ大丈夫でしょうとの事。
ついでに富良野岳への道も確認。三段山まで2時間以上かかるかぁ…しかもクマ出るって…
↑5時25分、開けた登山道に合流。帰りはこの道標を見落とさないようにしなくちゃ。
樹林帯を抜けたのでもう安心。
美瑛岳目指すなら先行っていいよと言われたので、
お礼を言ってパーティから離脱、先に行かせてもらう。
と言いつつも、2人はしばらく私のペースについてきてた。
「このペースだとちょっと速いでしょ」「うん」と二人の声が聞こえてからペース戻したみたい。
ご一緒させてくれてとても助かりました!
富士山の登山道もこんな感じらしいけど、なんか河原を歩いているみたいだ。
登山道らしくない。
目の前に十勝岳は見えてるけど、あんまりテンションあがらないなぁ。
↑5時40分、吹上温泉分岐
特に標識もなにも無いので、帰り気をつけないと望岳台行っちゃいそう。
やはり望岳台から登る人が大半のようで、ここから一気に登山客が増える。
先を行くのはソロ、合流地点よりも後ろにいるのは大体パーティだ。
良い時間帯に出発できたみたいだ。
↑5時50分、雲の平分岐
美瑛岳まで行ったら、帰りはここに戻ってくることになる。
ロープで張られた登山道を登っていく。道わかんなくなりそう。
↑5分くらいで十勝岳避難小屋に到着。
左側から合流してきたおじいちゃん、
美瑛岳分岐で分かれたのに進んだらここに合流しちゃったらしい。
「おかしいなぁ、もう一度探してみます」とせっかく登った道をまた下っていった。元気だな。
5分くらい休憩しつつ、自分より明らかに速そうな人が先に進んだのを確認してから出発。
登山客同士のポジショニングも大事だからな。
鈴リンリンされても敵わないし。正直こんなに見通しいい所で…鈴いるぅ??
↑少し登って見下ろすとこんな感じ。
町の方はガスがかかってかすんで見える。
↑一方進む先はこんな感じ。
黙々と噴煙があがっているが、風があんまり無いから流れていかず。
登った先で影響がなければいいのだけれど。
↑時々立っている看板。
これは親切に距離も書いてあるけど、基本的には方角を示すだけが多かった。
ひたすら登ります。
小さい砂利が多くて足下が滑る。
登山道だけは小石がよけられているので、ジグザグと細い道を地道にのぼっていくだけ。
日を遮る物が無いのでジリジリと焼かれている。風は無い。
↑日蔭は雪が残っている。
こっちはこんな暑いのに!雪と同じ空間にいるなんて変な感じ。
↑ほぼ逆光で何も撮れない罠。
結構…地味に、つらいなぁ…(;´Д`)
山頂見ようにも逆光で眩しいし、
緑無くて遮光するものも無くてジリジリ焼かれている感じ。まるでホットプレート。
↑6時50分、少し平らな所に出る。真っ白。
ゴーゴーと噴煙があがって硫黄臭がする。
急に喉が痛くなってネックウォーマーをマスクにするも、あんまり効果なさそう。
今日は1.5Lの水分を持ってきたので、こまめに喉を潤しながら進む。
↑足下は沈み込む砂地。砂浜のようで歩きにくい。
朝ご飯食べたばかりでバテたわけでもないはずなのに、しんどいなぁと思う。
↑7時10分、溶岩エリアが迫ってきた。
↑尾根の部分を拡大すると登山者の姿が。あそこまで登るのか!
↑赤矢印がさっきアップにした登山客の場所だよ!
溶岩は今までの砂利や小さい岩みたいに動かないので、格段に登りやすくなる。
ちょっとテンションあがってきましたよ!
↑大きな溶岩がごろごろ。
次はどこに足を乗せようか、考えながら登ってたら楽しくなってきた!
↑ここまで来ると噴煙も流れてこないので、視界もクリアで快適。暑いだけ。
いかにも登山してますって感じの楽しい登山道はあっという間だった。
↑7時45分、十勝岳(2,077m)登頂!
ここすっごい虫?アブ?飛んでるんだけど!!!
とても山頂でご飯を食べる気にはならない。ブンブンすごい音する(( ;゚Д゚))
時間的にも余裕があるし、美瑛岳に縦走しよう。
そうと決めたら10分と経たずに山頂を下りる事に。
↑振り返るとすごいなぁ。表から見えるのと裏から見えるのではまた違うよね。
↑美瑛岳への登山道はわかりにくい。
また河原と砂浜の間のような砂利道だ。
↑時々立っている木の杭を目標に歩いていく。
↑一番左の尖っているのが美瑛岳だろう。
たぶん右側の山の外側をぐるーっと回って行くんだろうな。
あとはひたすら歩くだけ。
こっちは結構緑が多くて、お花もちょうど咲いていました。
↑ガスが~
9時15分、美瑛岳から来た人とすれ違う。
「十勝岳山頂は虫がすごい飛んでたんですけど、美瑛岳はどうです?」
「いやぁ、すごい飛んでますよ」
「うわぁ…」
↑ということなので、9時過ぎ、比較的虫の飛びが少ない場所を探してお昼ご飯。
途中でクッキーやフルーツグラノーラはつまんでいたけれど、
このままだとシャリ切れしそう。
立ち止まるとすぐにアブが寄ってくるなぁ…
足周りは露出無いからいいんだけど、指先とか首とか顔とか耳とか狙われると嫌だな。
右手に美瑛富士が見えてきた。
もっと奥に綺麗な三角形の山があって、名前教えてもらったんだけど忘れちゃった。
美瑛岳と美瑛富士は別の山で、美瑛富士分岐がどこかにあるんだけど…。
黄色のペンキ印を追いかけていくと、だんだん下って美瑛富士に向かっているような気がする…
立ち止まって地図を取り出し確認する。さっき追い抜いた2人の男女がやってきた。
「どうしたんです?」
「いや、このままだと美瑛富士に行ってしまう気がして…」
「えっ、なにも考えずついて来ちゃいました」
そうなんだよなぁ、十勝岳も美瑛岳も登山道がわかりにくいんだ。
印が見えにくいし、どの方向にも行けてしまうからなおさら。
これガスってたら絶対危ないわ。
でも分岐点無かったよなぁ、おかしいなぁとかやっていたら、
さらに後ろから男性が一人追いついてきた。
「どうしたの」
「いや分岐点見落としたかなって」
「えっ、人がいるしペンキもあるから安心してついて来ちゃった」
みんなで地図を見比べて相談した結果、やっぱり道間違えってるんじゃという結論に。
ちょっと戻った所に、実は上方向にもペンキが塗ってあった事もわかり、
美瑛富士方面へ向かっていたルートから無事脱出。危なかった(;´Д`)
先頭切らせてもらって確認に行くと、本来の美瑛富士分岐点に到着。
みんなに伝えるとぞろぞろ登ってくる。
「えー、じゃあもっと前から道逸れてたんだ」
「危なかった」
「わかりにくいねー」
↑9時40分、これが本来の美瑛富士分岐点。壊れてるし。
ここから残り15分、ということで、道の先に進むと山頂が見えてきた!
↑だって人が立ってるの見えるもんね!つまようじみたい!
↑9時50分、美瑛岳(2,052m)登頂!
こっちも虫すごいな…十勝岳よりはマシだけど(;´Д`)
↑十勝岳方面
↑これが美瑛富士か。きれいな形のお山さん。
写真を撮ったりしてたらぞろぞろとさっきのメンバーが到着。
「登山口見えるよ」
「げー、あそこまで帰るのー!?」
「うわ、白銀荘も見えるけど…遠いなー」
「十勝岳はあれか。よくここまで歩いたなぁ、ちょっとそこまでの距離じゃないね」
↑白銀荘見えてる。
↑拡大。私のテントは隠れてて見えないね。
↑ああだこうだと、わいわい賑やかに景色を楽しむ。
ソロが多かったからか皆フレンドリーだった。
写真撮ってた時は、方角わかってるからあれが何山で~ってわかるんだけど、
あとから見返すと途端に自信が無くなるね…(;´Д`)
旭岳、肉眼では見えたんだけど写真はちょっと厳しい。
天気が良ければトムラウシも見えるらしいが、今日はもう見えない。
「昨日旭岳登った」
「旭岳?どこを回った?北鎮か?」
「いや、旭岳だけ」
「そりゃ失敗だ。旭岳だけ登るなんて、そりゃダメだよ」
「大雪山は旭岳だけじゃないんだから」
おっちゃん2人に言われてつい言い返す。
「チャリって言ったやん?東川からチャリこいで、ロープウェイも使わず登ったんだから、十分よくやったレベルだと思うで(`ε´)ノ」
「そっか、登山口までチャリで…ロープウェイ使わず登ったんか…そりゃ悪かった、頑張ったな」
そうこうしているうちに美瑛富士も隠れてしまった。
↑10時10分、下山開始。
ここからが…長かった…(;´Д`)
十勝岳と違って美瑛岳は緑が多い。
木々の間の細い道をくだっていくんだけど、ここが果てしなく、エンドレスでな…
印もなくなるから本当に合ってるのか不安になる。
一本道だから迷う事はないんだろうけれど…誰にも会わないし。
↑1時間歩いて徒渉地点へ。
普通に結構な流れの川に「徒渉地点は上流」と道標。
上流に向かうと反対側で登山者が休憩している。
ここ、渡るのぉ??
岩をうまく飛んで無事渡れたけど、徒渉って普通に川を渡る事だったのか。
渡ったところで行動食補給。
お水も1L飲み干しそうだ。
十勝岳だけだったら1Lで足りただろうけど(山頂到着時に500ml飲みきってなかった)
今回は1.5Lでちょうど良さそうだ。
川を渡るって事は、そこまでおりなくちゃいけないし、そこからまた登らなくちゃいけない。
こっちの登山道もつらいなぁ。
今回楽しかったのって十勝岳山頂直前から美瑛岳山頂までだ。
それ以外はなかなかハードでしんどい道のりだな。
↑梯子が雪の中に続いている。雪の上を歩いて反対側に渡ります。
↑踏み固められてて滑ることもなさそう。いま7月後半やで?
この下ってどうなってるんだろうと思ったら、穴が空いてた。
↑これ下の雪溶けて空洞なんじゃ…(( ;゚Д゚))
覗いて見たいけど近付くのは危ない気がする。
出発から6時間経過。
そろそろトイレ行きたい…十勝岳も美瑛岳もトイレ無くて、
つまりその辺でうまく場所探して携帯トイレ使いなさいと。
人がいればちょっと見張りに立っててもらえるけど、一人だとつらいなーー。
鬱蒼としてる所に隠れればいいんだろうけど、私そういう場所嫌だから、
すごい開けた場所の茂みに隠れてお済まし遊ばれました(´・ω・`)
↑12時、雲の平分岐へ戻ってきた…!
白銀荘への分岐を探して往復したロスがあったけど、
↑13時ちょうど、キャンプ場へ戻ってきた!゚+。:.゚ヽ(*´∀`)ノ゚.:。+゚
すごいテント減ってるな…
登山開始から約7時間。
山頂でほとんど休憩も取れず、ずっと歩き続けでした。
利尻山も大変だったけど楽しかったから、つらさでは十勝美瑛の圧勝(;´Д`)
この時間帯はハエもいないみたい。
とりあえず寝袋を干して、顔を洗って、荷物を一度整理。
↑キャンプ場隣接の吹上温泉保養センター(600)へ。
バッジ買おうと思ったら十勝岳と富良野岳の合体した変なバッジしかない。
「十勝岳だけのバッジないんですか?」
「ここには無いです。凌雲閣ならあるかもしれません」
「りょーうん?どこです?」
「上にあったでしょ、一番端に凌雲閣」
「上?山の上ですか?(んな訳ねーだろと思いつつ聞いてる)」
「いや、この道の先」
「十勝岳温泉の事ですか?」
「そうです」
「美瑛岳のバッジは?」
「さぁ、それは美瑛じゃないですか?」
つまりここは富良野だから、単体は富良野岳のバッジしかないんだとさ!
美瑛岳は美瑛に、十勝岳は十勝岳温泉に行けばあるかもね!という事ですか。
白金温泉には十勝岳バッジ売ってるけどね(後日確認)
ていうかこの道って、美瑛方面と富良野方面と左右に進めるんだけどね!
それなのに「この道の先」で説明してるつもりなのがおかしくねぇかい?
ちょっとイライラしたけどまぁいいわ。
疲れてるしお腹空いてるからだとコーラを買って温泉へ。
露天風呂からは十勝岳が見える!
さらっとしたお湯で、露天にダラダラ居座って、休憩室で記録作業と明日の計画。
↑ご褒美コーラとオールレーズン。
↑日焼けしたなぁ…腕まで守ってても、指先は何も覆って無いからなぁ。
↑コーラおかわりした。
18時頃、キャンプ場に戻ってお夕飯の準備。
昨日に比べて全然ハエがいない。
やっぱりお風呂入って服も着替えたからだ。相当汗くさかったんだろうね…(;´Д`)
バーナーの準備をしていた所に昨日のライダーに声をかけられ、一緒にご飯を食べる事に。
↑18時50分、レトルトのご飯にハヤシライスをかけたもの。
登山をするには米を食わねばとレトルトのご飯を購入してみました。
ちゃんと温めるのが面倒で、最終的にパックから出してハヤシのルーで煮込む感じに。まぁありかな。
ジンギスカンと枝豆とビールと富良野ワインをごちそうになる。
人と話すのが好きで、よくキャンプ場の人を誘ってご飯にしている消防士さん。
バイクツーリングで北海道に来た時に、
オフ車で日本一周登山旅している女性に声をかけた事で縁ができて、
一緒のキャンプ場に泊まってお酒飲んで盛り上がって、そのうち付き合って結婚に至ったと。
嫁さんが登山とバイクが趣味で、その影響でその方も登山好きになって。
嫁さんと趣味が一緒だと本当に楽しいよねって。
そんでお互い一人旅するくらいだからやっぱり頑固で放任で、
一人で北海道行ってくるってなっても全然快く送り出してくれたそうだ。
わりと共通点が多くて意気投合。
登山あるある話に、バイクで登山あるあるとかで盛り上がる。
キャンプ場ではよく一緒にご飯を食べるように誘うわりに、
時々外れというか失敗もあって、エンドレスに自分の話ばっかりする人は困るよねって。
普段は毎日泊まる場所を変えるんだけど、
ここの吹上温泉(無料の混浴露天風呂)が相当良かったらしく、珍しく連泊なんだって。
登山で留守だった間に、自転車にカラスが乗って突っついてたという情報をもらう。
盗られそうな物はカラスが開けないような場所にしまっておいたし、
テントもチャックの部分を隠しているから大丈夫。
しかし本当に困るなぁ。
そんな感じで盛り上がって話して、20時にお開き。
もう真っ暗で食器も洗えないし、とりあえず歯磨きして、
食器は明日洗おうとバッグに突っ込んで就寝。
【支出】計1,420円
食費:320
キャンプ場:500
入浴:600
【走行】移動なし:0km
【歩数】36,102歩
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